第一話
世間ではスロット版戦国乙女4の情報が流れ始め、どこかそわそわした雰囲気が漂っているところだが、戦国乙女LEGEND BATTLE(以下LB)の話をしようと思う。戦国乙女LBという名称はパチンコとゲームの両方に使われているので、区別をつけようとするとパチンコ側に冠名の「P」を付けるとか、ゲーム版はLBの部分を「~」で挟むとかする必要があるが、便宜上、それぞれPLBとGLBと呼ぶことにしよう。これ何とかならなかったんか。
さて本題であるが、……の前に、一応。以下ではゲーム版のストーリーや各種シリーズのストーリーに触れるので、いわゆるネタバレ満載の内容になる(予定)。今からGLBを買ってプレイしようと思っているとか、自力でパチンコを連チャンさせてエンディングを見るまではネタバレを踏みたくないという人はここでバックして欲しい。あと、あくまでも戦国乙女のことを一応知っている人向けの文なので解説などは控えめで進む。
詳しい解説は以下のリンク先に詳しいので是非参照してほしい。
改めて。実はここ最近、PLBの世界観は一体何なのかと考えている。そして結局考えても無駄な気がするということに辿り着いてしまった。過去の自分に考える前から気付けと言いたい。戦国乙女花の時空は何なのかと考えるくらい無駄なことだった。ちなみに戦国乙女6のPERFECT COLLECTION(以下パーコレ)によると花については「鏡の世界での戦い」とはっきり明言がある。こういう確定的な物言いを続編のパーコレの片隅に潜ませないでほしい。
PLBが何なのかをさぐるために、いったん簡単に戦国乙女のストーリーの流れをおさらいしてみよう。
よくわかる!?戦国乙女シリーズ時系列
遊技機 | 他メディア | 概要 | |
本編 | 白き剣聖(含西国) | GLB京都編 | 松永の乱 |
深淵 | GLB尾張編 | ヨシテル黒化、のち死亡 | |
乙女1・2 | 漫画榛名伝承*1 | 榛名争奪戦・本能寺 | |
乙女3 | GLB駿河編 | 卑弥呼の里決戦(カシン) | |
(なし) | GLB流浪編 | ヒデアキにカシンが憑依、のち一時封印 | |
乙女5 | (なし) | 小田原(ウジマサ) | |
(なし) | 漫画カラクリ騒動編 | 豊後カラクリ騒動 | |
天剣*2 | (なし) | 平闇京(牙叉髑髏・輝元) | |
乙女6・ダークネス | (なし) | 関ヶ原 | |
IF系 | (なし) | GLB将軍編 | ヨシテル生存IF*3 |
乙女花(4) | (なし) | 鏡の世界での戦い | |
PLB | (なし) | ヨシテル生存*3・奉納試合 | |
その他 | (なし) | アニメ桃色パラドックス | 異世界転移・伝説の深紅の甲冑 |
*2 天剣についてはストーリーの終了タイミング基準、かつ「恐らく」
*3 GLB将軍編、PLBのヨシテルについては諸説あるもののひとまず生存として扱う
さて、ここで気になるのがGLB将軍編とPLBの繋がりである。どちらもヨシテル生存という大きな共通要素がある。つまり、自然に考えるのであれば、GLB将軍編でヨシテル生存IFストーリーが始まり、そこからPLBに話が繋がっているんだね、めでたしめでたし。
……とはならないんだ、これが。
正史とIF
正史 | もしIFが繋がっているのなら |
松永の乱 | 松永の乱 |
ヨシテル黒化、ノブナガに斬られる | ヨシテル黒化、ノブナガに斬られず、復帰 |
榛名争奪戦・本能寺 | ?ヨシテル生存版本能寺 |
カシンとの戦いへの覚悟と成長を確かめるために、リキュウがイエヤスへ戦いを挑む | カシンとの戦いへの覚悟と成長を確かめるために、リキュウがイエヤスへ戦いを挑む |
カシン決戦in卑弥呼の里 | ?ヨシテル生存版カシン決戦in卑弥呼の里? |
ヒデアキにカシンが憑依、のち一時封印 | ヒデアキにカシンが憑依、のち一時封印 |
(奉納試合なし?) | 奉納試合(小田原・関ヶ原との時系列不明) |
赤字にしている部分は、PLBの演出やパーコレでの解説を見る限り、この世界において「起きたこと」になっていそうな事柄である。「?」は、明確に表現されているわけではないものの、ないとすると色々と苦しいことになるイベントに付けてある。もちろん、「元の世界ではそういう事件があった(つまりこの世界とは関係ないよ)」という可能性も大いにあるがいったんあったことのテイで話を進めてみよう。
ヨシテル生存版本能寺:ノブナガVSミツヒデの対決名称「本能寺燃ゆ」、ミツヒデVSノブナガ「久しぶりですね こうして相対するのは……」
ヨシテル生存版カシン決戦:イエヤス・リキュウペアの説明としてカシンとの戦いへの覚悟と成長を験した記載があるのでその後のカシン決戦も当然ある
だが、ここで疑問が生じる。果たしてヨシテルが生存していた場合、ミツヒデが本能寺で義昭のためにノブナガと対立する展開になるだろうか? 輝元の陰謀によってヨシテルが幕府から遠ざけられていれば、漫画版と同じ展開になるかもしれないし、榛名争奪戦と関係ない本能寺(の変)が起きているなど可能性を考え出すとキリはないが……。
考えるまでもないことだったかもしれないが、こうして並べてみると一目瞭然である。そう、GLB将軍編とPLBは繋がっていないと考えた方が自然なのだ。その「自然」に沿ってPLBの世界を解釈するとどうなるか。
PLBの世界は「正史の世界で起きた出来事をある程度引き継いでいるものの何故かヨシテルが生存している世界」である。頭を抱えざるを得ない。ヨシテルが生存している時点でその後の歴史が大いに変わりそうなところ、ストーリーのキモになる部分だけ引っ張って来たのだから当然謎多き世界観になるのは仕方がないことである。
ありそうなところとしては、「榛名の暴走でそういう世界が創られた。ヨシテルの存在は世界全体の認識が改変された」というようなSF系の裏設定があれば何でもありだし、実は奉納試合自体がヨシテルの魂を鎮めるために開催されたみたいな設定も可能だろう。
とにかく、そういう無理目な(開示されていない)設定でも想定しない限りPLBの設定の咀嚼は難しい。とはいうものの、花の時点で「(卑弥呼の)鏡の中の世界」という何でもありが繰り出されてしまっているので、それを使えば全て解釈可能な範疇に収まってしまう。冒頭に書いた通り、結局考えても無駄なのである。
めでたしめでたし。
第二話
PLBは多分卑弥呼の鏡の中の世界かなんかなんじゃないかな。ちゃんちゃん。というのが第一話であったが。
いいや、そんなことではあきらめないね!
第一話ではGLB将軍編とPLBについての掘り下げが余りなされていなかったのでそれぞれをもう少し掘り下げてみよう。
GLB将軍編の掘り下げ
突然だがここで一つのピースを召喚しよう。
これはGLB将軍編の最終話において、ヨシテルが黒化から復帰し、尾張に集結した戦国乙女たちとカシン居士が対峙するシーンの一部である。瞬時にこの台詞に対する違和感センサがバリバリになる人は相当な手練れだろう。もしかしたら発売当時の界隈でも話題になったかもしれない。
正史の時系列を軽く書き起こすと、
ヨシテル黒化、のち死亡 → 榛名争奪戦・本能寺 → 卑弥呼の里決戦(カシン)
であり、イエヤスがカシン居士の存在を知るのは、正史では榛名争奪戦の後、卑弥呼の里決戦の前だ。イエヤスに対してはノブナガから「細川ユウサイの体から出てきた異形の者」の名前として、その因縁についてはリキュウから告げられる。
つまり、正史ではこの時点でイエヤスはカシン居士の存在について知る由もない。それが将軍編では何故かカシン居士のことを知っているのである。
なお、将軍編の会話は正史たる尾張編と同じシーンにおいてはヨシテルのモノローグ部分を除けば一言一句までぴったり一致している。つまり、ノブナガが鬼丸国綱を振るうタイミングまでは何一つ変わらぬストーリー運びになっている。
もちろん、プレイヤー側はヨシテルの精神世界での松永との邂逅など様々な尾張編と異なる要素を見ることはできる。しかし、正史たる尾張編側でヨシテルの精神世界で何が起きているか、逆に将軍編のノブナガの心情については知る由もないので、将軍編でノブナガが鬼丸国綱を振るわなかった理由は結局のところよく分からない。
分岐するまでの段階における将軍編と尾張編のはっきりした違いは、
・なぜかノブナガが鬼丸国綱を振るわない
・なぜか尾張に戦国乙女が集結する
・なぜかイエヤスがカシン居士のことを認識している
くらいである。
後ろの二つは分岐後に判明する出来事であるが、正史でもその通りであったのであればその辺りのことは何らかのテキストには反映されるはずなので明確に違う点と言える。
こうして並べてみると、将軍編のストーリー運びはヨシテルが死亡するという悲劇を回避するために、未来(さき)を知っている者の作用を感じる。榛名の持つ力「刻読み」もびっくりの未来予知だ。
将軍編は未来のことを知っている何者かの作用により、
・尾張に戦国乙女を集結させ
・イエヤスがカシン居士のことを認識している世界
という仮説が立てられる。その未来のことを知っている何者かが誰なのかまでは、考察する材料はないが……。イエヤスがカシン居士について知っている理由は、正史よりも早い段階でリキュウがイエヤスに接触したからと考えて良さそうである。ついでに、ここでカシン居士との戦いに対する覚悟を問うたり成長を確かめたりしたのであれば、GLB将軍編からPLBに繋がっていたとしても整合性が出てくる。
正史 | GLB将軍編 |
松永の乱 | 松永の乱 |
?リキュウがイエヤスに接触 ?カシン居士の存在を伝える ?戦いへの覚悟と成長を確かめるため リキュウがイエヤスへ戦いを挑む | |
ヨシテル黒化、ノブナガに斬られる | ヨシテル黒化、ノブナガに斬られず、復帰 |
榛名争奪戦・本能寺 | ?ヨシテル生存版本能寺が起こる? |
カシンとの戦いへの覚悟と成長を確かめるために、 リキュウがイエヤスへ戦いを挑む |
これはGLB将軍編の終章、ユウサイの墓前でのシーンである。墓を作るのが遅くなった理由が、イエヤスに戦いを挑んで負傷し、復帰するまで時間がかかってしまったから、と考えると辻褄が合う。もちろん、リキュウが「ユウサイの死」をヨシテルに倒されたタイミングではなくカシン居士に乗っ取られたタイミングと認識しているのであれば「遅く」「お待たせ」の重みが非常に増すので正直こちらの説を採用してこれまでの仮説を破棄したくはなるが、ロマンに囚われ過ぎると本質を取り逃しかねないのでより自然な文脈で「遅く」の意味を解釈して進むことにしよう。
正史ルートでは、榛名伝承編の後までリキュウは乙女たちの前には登場しない。本人曰く、それまでの間「(イエヤスを)陰でカシンから遠ざけることぐらい」しかできなかったとのことである。仮説通りであればヨシテルが生存する世界においてはその範囲を越えて活動していたことになる。ヨシテル生存ルートにおける正史との差異の全てがリキュウの手によるものとまでは言えないが、リキュウの動きは大きなキーのひとつと言って良いだろう。
残りの、ノブナガが鬼丸国綱を振るわなかった理由、尾張に戦国乙女が集結した理由については特に証拠もない。それぞれ、同じような歴史を辿る間にほんの少しの差異があって、行動の変容を招いたのだろう、くらいにしておこう。また、ヨシテル生存版本能寺については考察のしようもない。GLB将軍編についての考察はひとまずここまでにしよう。
奉納試合とは何なのか
ではPLBのメインテーマである奉納試合についての話に進もう。奉納試合については「遥か昔の神話の時代、人々を恐怖に陥れた不浄の存在を11人の勇気ある者たちが封印し、奉納したことに由来する」と公式サイトやパーコレに記載がある。
戦国乙女のストーリーをおおよそ知っていると、卑弥呼がいなくなった後にカシン居士に11人の勇気ある者たちが立ち向かった、という風に読める。しかしながらどうもそういう風ではなさそうなことが各種表記を総合すると分かってくる。
カシン居士は、「古の巫女・卑弥呼が自らの力を勾玉の榛名に封印しようとした際に封じ損ねた悪しき力の集合体」(GLB設定資料)「卑弥呼がかつて、自らが制御しきれなくなった強大な力を榛名に封印する際、封印しきれなかった闇の力が具現化した存在ともいえる」(深淵COMPLETE WORKS)と、ある。やや表現にブレがあるが概ねどういう存在か分かる。
余談であるがカシン居士にまつわる単語としては上記の悪しき力、闇の力の他に「邪悪な気」という単語がある。ここについては余り区別するつもりはないようなので、「不浄の存在」もカシン居士に関わる表現だろうと自然に考えて良いだろう。
そして、卑弥呼と榛名については、「(卑弥呼は)神話の時代より存在すると謳われた『榛名』にその力を封じた」(深淵COMPLETE WORKS)と説明がある。
これらの表記が正確なのであれば、論理的には「神話の時代」は「古の巫女・卑弥呼」の時代より前ということになる。従って、「遥か昔の神話の時代、人々を恐怖に陥れた不浄の存在を11人の勇気ある者たちが封印し、奉納した」という事件は卑弥呼の時代よりも前の時代の出来事なのだ。
さて、奉納試合の由来となる事件が卑弥呼の時代よりも前のことであると推定できたところで話を次に進めよう。なぜ、奉納試合の由来では勇気ある者たちは「11人」なのだろうか。今回のPLBをつくるだけの取ってつけの設定だったら奉納試合に参加する16人(ムサシが参加した扱いになるのか分からないがそれを含めれば17人)にしておけば良いのに。
だが、11というと、戦国乙女シリーズの中では重要な位置づけになっている数字である。それは、カシン決戦in卑弥呼の里においてカシン居士に直接対峙し、カシン居士を撃退したイエヤスの究極っぽい魔法(仮称家紋砲)に参加した人数である。この様子が描かれたのはパチンコ版の戦国乙女3だが、そのテーマソング「乱~Run~」でも「十一の未来を探す戦国の乙女達」という歌詞があるので、「11」という数字は非常に大事なものであるようだ。
何しろ、GLBにおいてはパチンコ版戦国乙女3がリリースされた時期にまだ登場していなかった乙女たちはストーリー上登場するものの「力不足だから置いてきた」「覚悟と成長を験すために仲間に戦いを挑んで戦線離脱」「足止めに出てきた鬼灯・紫苑を引き受ける」「修行に行っていたが鬼灯・紫苑との戦いに駆けつける」という配置になり、厳格にこの11を崩すことを許されなかった。ムービーを作り直したくないという強い意志を感じる。
ただ、今回のPLBの奉納試合においてはそんな大人の理由は一切ない。なぜわざわざ、奉納試合の由来に「11人の勇気ある者」という数字を採用し、卑弥呼の里におけるカシン居士との決戦と符合させたのだろうか。設定上のお遊びにしてはやや恣意的ではないだろうか。まさか「十一」と漢字で書くと「士(さむらい)」になる、とかいう理由でもなかろう。結局のところ、今のところ明確な証拠となるような材料はない。「ない」に辿り着いたことが今回のゴールだ。
ひとまず、GLB将軍編とPLBの奉納試合に関して少しだけ深堀りしたところでこの段はいっぺん締めよう。
第三話
さて。良い子はもう床についただろうか。この先は悪い大人向けの娯楽なのでまだ布団に入っていない良い子は見てはいけないよ。言い換えると、ここから先は妄想全開の独自解釈かつ、自分でも絶対に正解じゃないと思いながら書くので、広い心を持ちながら生ぬるい目で部屋の温度を適度に保ちつつ明るくして離れて見てほしい。
さて、奉納試合の設定自体が、戦国乙女3やGLB駿河編で扱われている、卑弥呼の里におけるカシン居士との決戦に「11」という数字で符合する、という話だが。こうも考えられないだろうか。
奉納試合の由来と卑弥呼の里決戦が符合しているのではなく、卑弥呼の里決戦こそが奉納試合の由来である、と。
いや、言いたいことはわかる。時系列が全然違うだろうと。そもそも、奉納試合が行われるヨシテル生存IF世界では卑弥呼の里決戦があったかすら定かではないし、あったとしてもそれが神話の時代であるはずもない。
もうひとつの要素を入れよう。ここまで便宜上ヨシテル生存IFと呼びあたかもパラレルワールド的扱いをしてきたが、世界がループしていると考えるとどうなるだろうか。
もしも世界がループしているなら |
・戦国乙女よりも前の時代に榛名が作られる (この歴史ではここより前が神話の時代) ・戦国乙女のメインストリーム時系列 ヨシテルはカシン居士との戦いで命を落とす 卑弥呼の里決戦で11人の乙女たちがカシン居士を撃退する →後の世に「人々を恐怖に陥れた不浄の存在を11人の勇気ある者たちが封印し、奉納した」と伝わる ↓ 一度人の世・歴史・記録が途切れる(ただし口伝レベルの言い伝えが残る) ↓ (繰り返される歴史が始まる。次の歴史ではここより前が神話の時代) ・ヨシテルが生存する世界 卑弥呼の里決戦をモチーフにした奉納試合が行われる |
こういう流れであれば、GLB将軍編からPLBに綺麗に繋がるのである。つまり、戦国乙女のメインストリーム時系列がn回目のループ、ヨシテル生存時系列がn+1回目のループだろうという仮説である。しかし、この仮説にも穴がある。
それは、「卑弥呼の里決戦で11人の乙女たちがカシン居士を撃退する」という事実が後の世に「人々を恐怖に陥れた不浄の存在を11人の勇気ある者たちが封印し、奉納した」と伝わったという部分である。撃退しただけのことを、封印、奉納と言うだろうか。いや、事実がねじ曲がって伝わることなど幾らでもあるが。
やはり奉納試合のモデルは卑弥呼の里決戦ではないのかもしれない。不浄の存在が跋扈していた神話の時代、というものがきっとあるのだろう。残念ながら、やはりGLB将軍編とPLBは繋がらないし、PLBはご都合ふわふわ時空なのだろう。ひとまず色々と設定について再確認するいい機会になった、そういうことでいいじゃないか。
第四話
あきらめなかったので試合は続きました。
もう前置きすらすっ飛ばして本題に進もう。ここで我々は戦国乙女以外にも、不浄の存在と、怪しげな榛名のような勾玉が登場する作品に目を向ける必要がある。その作品の名前は、そう、銀河乙女である。
知らない人向けに軽く解説すると、銀河乙女には、卑弥呼とカシン居士、そしてシエルストーンという榛名のような怪しげな勾玉風のアイテムが登場する。また、戦国乙女3~天剣を継ぐ者~では、銀河乙女のカットインが発生し、それに合わせて推定卑弥呼が「これは遠い未来(さき)の物語」という台詞を発するなど、どう考えても銀河乙女と戦国乙女の世界には繋がりがある。更に、戦国乙女の舞台である日本であって日本でない戦国時代の舞台たる地球が惑星エスペラントと名を変えて登場する(敢えて断定的に表現しているがほぼほぼ間違いないだろう、くらいの確度なので要注意)。
銀河乙女シリーズについては以下のツイートも参考になるので気になる人は見ておいて欲しい。
銀河乙女では、主人公の銀河乙女たち8人は、ざっくり言うと宇宙の彼方、アストライアにコスモクリ……ゲフン……アストライア銀河にある惑星アストライアに向かう(本当にざっくりなのでやや不正確であるがご容赦いただきたい)。その際にカシン居士が惑星アストライアの前で銀河乙女の前に立ちはだかるのだが。
カシン居士がこの時代に封印・奉納された可能性はないだろうか。
分かる。銀河乙女は8人ではないのかと。奉納試合の由来は11人の勇気ある者たちではなかったかと。そう。その通り。だから銀河乙女は11人にならなければならない。戦国乙女が8人で始まり、3人増えたように。
ここでややメタな視点も交えてみよう。そもそも奉納試合に参加している乙女は16人。ムサシを入れると17人。であるのにわざわざ奉納試合の由来に11人という数を選んだのはなぜかというのが前段の最後の謎であった。
それは銀河乙女を16、7人に増やすのはちょっと厳しいが11人にするなら何とかなるからに他ならないだろう。8人の銀河乙女を何作かけて11人にするかは分からないが、最終的にこの11人がカシン居士を封印し、奉納するのではないか。具体的には、他の銀河乙女ペアが2人追加、敵対していたマリア・ラルクもなんかうまいこと巻き込んだら11人なのでこれが現実的なラインだろう。
それが伝説として伝わり、次のループで奉納試合の由来になる……これが今回の結論である。
さらにもう一つ。カシン居士が立ちはだかるのは惑星アストライアの目前。ではカシン居士が封印された場所は?
そう。惑星アストライアが最有力候補地になる。
これらの情報を盛り込んで前段に書いたループ時系列に盛り込んでみよう。
銀河乙女の世界は戦国乙女の未来(さき)であり過去でもある |
戦国乙女のメインストリーム時系列(舞台は地球=惑星エスペラント) ↓ 銀河乙女の時代(何らかの理由で榛名がシエルストーンに*なっている) ↓ 惑星アストライアにて11人の銀河乙女がカシン居士を封印し、奉納する 何らかの理由でシエルストーンは榛名に*戻る (これらが次の文明では神話扱い) ↓ 一度人の世・歴史・記録が途切れる(ただし口伝レベルの言い伝えが残る) ↓ 文明再スタート ↓ 戦国乙女でヨシテルが生存する世界(舞台はかつて惑星アストライアと呼ばれた惑星) 花の白テル黒テルの対峙・PLBの奉納試合など ↓ 再度銀河乙女の時代(行き先は惑星エスペラント?) ↓ 惑星エスペラントにて11人の銀河乙女がカシン居士を封印し、奉納する 何らかの理由でシエルストーンは榛名に*戻る (これらが次の文明では神話扱い) ↓ 初めに戻る |
このようなループし続ける時系列が組み上がるのである。
本日解説できる情報はここまでである。ではまた次に理解に苦しむ乙女の設定が出てきたときにお会いしよう。
最後に。
そもそも、将軍編最終話タイトルは「華胥の夢」である。タイトルの内容からすると実際に起きたこととして扱うよりはヨシテルが見た今際の際の夢として扱う方が確度は高そうである。つまり、今回の話は全て砂の上に立てた城のようなものだ。結局考えても無駄だったのである。
おわり。